第１６課　かつて日本は公害列島と言われた
    15年ぶりに上海を訪れた私は、その変わりように目を見(jiàn)張った。高層ビルの林、高架の高速道路、そして車の洪水。しかし、変わらぬものもあった。相変わらず信號(hào)にお構(gòu)いなしに道を渡る人々の群れだ。それにしても目が刺すようにチクチク痛い。喉も痛む。晴れにもかかわらず遠(yuǎn)くのビルが霞んで見(jiàn)える。これは大気汚染のせいだろうか。
    この目や喉の痛みには記憶がある。70年代はじめのころの東京がそうだった。あの頃は、光化學(xué)スモッグ警報(bào)が出る度に、校庭の子供たちが教室に駆け込んだものである。上海のような事態(tài)は、途上國(guó)の公害問(wèn)題として地球環(huán)境問(wèn)題の一つにも取り上げられているが、日本公害列島と言われたころの日本もそうだった。大気汚染、水質(zhì)汚濁、ゴミ問(wèn)題、地盤沈下、騒音…まったく今の上海と変わりがない。殘念でならないのは、どうして中國(guó)が日本の轍を踏むようなことをするのかということだった。
    日本には苦い経験がある。高度経済成長(zhǎng)は各地に重化學(xué)工業(yè)地帯を誕生させたが、工場(chǎng)からの排水や煤煙は、周辺地域の空気や水を重金屬や化學(xué)物質(zhì)で汚染した。その代表例が水俁病である。熊本県水俁のチッソ水俁工場(chǎng)の工場(chǎng)排水に含まれた有機(jī)水銀が有明海の水俁灣を汚染し、その魚を食べた水俁の漁民たちの體を蝕んだのである。愛(ài)知県の四日市では、工業(yè)地帯から出る煤煙による空気汚染で「四日市喘息」と呼ばれる呼吸器障害が起こり、多くの子供達(dá)が苦しんだ。新潟県の安中市では、昭和電工安中工場(chǎng)の排水よる新潟水俁病が発生した。富山県でも神通川の神岡鉱業(yè)所のカドミニューム汚染によるイタイイタイ病が発生した。これら四つの地域の公害患者や住民たちが起こした行政訴訟は４大公害裁判と呼ばれるが、それ以外にも全國(guó)各地で患者たちの裁判闘爭(zhēng)が展開された。そして、これらの反公害闘爭(zhēng)こそが、1967年に「公害対策基本法」を成立させ、1971年に環(huán)境庁を設(shè)置させる原動(dòng)力となったのである。しかし、訴訟は、數(shù)年に及ぶものとなり、原告?zhèn)趣瑒僭Vしたときには、すでに多くの患者たちが亡くなっていたのである。企業(yè)は責(zé)任を認(rèn)めて謝罪し、賠償金の支払いにも応じた。しかし、いくら賠償金をもらっても、失われた健康と命が戻ってくるはずがない。原告の母親が死んだ子供の遺影を抱いて、「命を返せ」と企業(yè)に詰め寄っている姿が、今も目に焼きついている。
    こうして多くの公害患者の尊い犠牲の上に確立されたのが、以下のような公害防止のための四原則だった。
    汚染者負(fù)擔(dān)：環(huán)境を汚染したものが責(zé)任をとり、汚染の除去に必要な費(fèi)用の全てを負(fù)擔(dān)する。
    無(wú)過(guò)失責(zé)任制：企業(yè)に故意や過(guò)失がなくても、損害に対しては賠償責(zé)任を負(fù)う。
    総量規(guī)制：従來(lái)の濃度規(guī)制では、生産規(guī)模が拡大したときは排出量は増える。そのため有害物質(zhì)は総量を規(guī)制する。
    環(huán)境アセスメント（環(huán)境影響評(píng)価）：開発による環(huán)境への影響を調(diào)査、予測(cè)、評(píng)価し、公表することを義務(wù)づける。
    私は今、自問(wèn)する。かけがえのない自然環(huán)境を壊してまで、私たちが手に入れたがる「豊かさ」とは、いったいなんだろうか、と。今、私が住む東京の空にも星が見(jiàn)え、東京灣にも川にも魚が戻りつつあるが、私はタクシーに？って浦東空港に向かいながら、そんな思いにふけっていた。それにしてもなんという渋滯だろう。私は思わずつぶやいた?！袱长欷系缆筏袱悚胜ぁ＜?xì)長(zhǎng)い駐車場(chǎng)じゃないか?！工取?BR>